遺族年金|遺族基礎年金と遺族厚生年金

故人によって生計を維持されていた遺族が受け取れる遺族年金を整理します。国民年金からは遺族基礎年金、厚生年金からは遺族厚生年金が支給され、故人の加入歴と遺族の構成によって一方または両方の対象になります。受給要件、対象になる遺族の範囲、請求期限5年、必要書類まで、請求漏れを防ぐ視点でていねいにまとめました。

この記事の結論

故人の加入歴と遺族の構成によって、遺族基礎年金・遺族厚生年金のいずれかまたは両方が支給される可能性があります。請求期限は5年。

更新日
2026-06-22
期限
死亡から5年以内
対象者
故人によって生計を維持されていた配偶者・子など
手続き先
年金事務所または市区町村役場
必要書類
遺族年金請求書、戸籍謄本、住民票、故人と請求者の所得を証明する書類、死亡診断書のコピー、請求者の振込先口座が分かる書類

編集方針

本記事は、法務省・国税庁・厚生労働省・日本年金機構・全国健康保険協会・各市区町村の公式情報を引用源として、死後ナビ編集部が中立的に整理しました。 記事内の数値・期限・必要書類は、ページ末尾の「参照した公式情報」に記載した一次情報をご確認のうえ、最終的な手続き判断は役所・法務局・税務署・弁護士・司法書士・税理士などの専門家に必ずご確認ください。

遺族基礎年金(国民年金)

国民年金の被保険者や老齢基礎年金の受給権者などが亡くなったときに、故人によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に支給されます。子とは、18歳になった年度の3月31日までの子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級・2級の状態にある子をさします。被保険者期間中の死亡などでは、保険料納付要件(加入期間の3分の2以上の納付、または直近1年間に未納がないこと)も必要です。

遺族基礎年金の金額(令和8年4月分から)

受け取る人・年金額の対応表
受け取る人年金額
子のある配偶者(昭和31年4月2日以後生まれ)847,300円 + 子の加算額
子のある配偶者(昭和31年4月1日以前生まれ)844,900円 + 子の加算額
子が受け取るとき847,300円 + 2人目以降の加算額 を子の数で割った額
  • 子の加算額:1人目・2人目は各243,800円
  • 子の加算額:3人目以降は各81,300円
  • 金額は毎年度改定されるため、申請前に日本年金機構の公式ページで最新額を確認する

遺族厚生年金(厚生年金)

厚生年金の被保険者や受給権者などが亡くなったときに、生計を維持されていた遺族のうち最優先の人に支給されます。金額は故人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3が基本で、加入記録によって個別に算出されます。遺族基礎年金を受給できる遺族は、両方をあわせて受け取れます。

受け取れる遺族の順位(遺族厚生年金)

順位・対象・主な条件の対応表
順位対象主な条件
1配偶者・子妻は年齢要件なし/夫は55歳以上(支給開始は原則60歳)
2父母55歳以上(支給開始は原則60歳)
318歳到達年度末まで等
4祖父母55歳以上(支給開始は原則60歳)

中高齢寡婦加算

遺族厚生年金を受ける妻が、夫の死亡時に40歳以上65歳未満で子がいない(または遺族基礎年金を受けられなくなった)場合などに、65歳になるまで中高齢寡婦加算が上乗せされます。金額は年度ごとに定められているため、年金事務所で確認してください。

子のない配偶者など(寡婦年金・死亡一時金)

国民年金のみに加入していた故人で、遺族基礎年金の対象にならない場合は、国民年金独自の給付として寡婦年金や死亡一時金を受けられることがあります。両方の要件を満たす場合はどちらか一方を選択します。未支給年金とあわせて、受け取り漏れがないか確認してください。

請求の流れ

  1. 年金事務所または市区町村役場(遺族基礎年金のみは市区町村)で必要書類を確認する
  2. 戸籍・住民票・故人と請求者の所得を証明する書類を揃える
  3. 請求書を作成し提出する
  4. 審査後、年金証書・振込開始の通知が届く

請求期限・失権の注意

よくある失敗・注意点

  • 子がいない配偶者は遺族基礎年金の対象外と知らず、遺族厚生年金や寡婦年金の確認を怠る
  • 古い金額情報のまま試算してしまう(毎年度改定されるため公式で最新額を確認)
  • 未支給年金の請求を別に行う必要があることを見落とす

次にやること

よくある質問

遺族基礎年金は誰がもらえますか
故人によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」が対象です。子は18歳到達年度末まで(障害等級1・2級の場合は20歳未満)の子に限ります。子のある配偶者が受給している間や、子に生計を同じくする父母がいる間は、子には支給されません。
遺族厚生年金は誰がもらえますか
故人が厚生年金加入者だった場合、配偶者・子・父母・孫・祖父母の順で、最優先の遺族が受け取れます。妻には年齢要件がなく、夫・父母・祖父母は55歳以上(支給開始は原則60歳から)などの条件があります。
遺族基礎年金はいくらですか
日本年金機構の公表(令和8年4月分から)では、子のある配偶者が受け取るときの基本額は847,300円(昭和31年4月2日以後生まれ。それ以前生まれは844,900円)に子の加算額を加えた額です。子の加算額は1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です。金額は改定されるため、申請前に年金事務所・公式ページで最新額を確認してください。
遺族厚生年金の金額はどれくらいですか
遺族厚生年金は、故人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3が基本です。加入記録によって個別に算出されるため、具体額は年金事務所での試算が必要です。
子がいない場合は遺族年金をもらえませんか
遺族基礎年金は「子のある配偶者」または「子」が対象のため、子がいない配偶者は対象外です。ただし故人が厚生年金加入者であれば遺族厚生年金の対象になることがあり、国民年金のみの場合は寡婦年金・死亡一時金の対象になることがあります。

出典

このページの更新日: 2026-06-22