準確定申告|相続開始から4か月以内の所得税申告

準確定申告は、故人の死亡時点までの所得を相続人が代わりに申告する手続きです。期限は相続開始を知った日の翌日から4か月以内で、事業所得・不動産所得がある故人や、医療費控除などで還付を受けられる場合は特に注意が必要です。申告が必要になるケース、必要書類、複数の相続人がいるときの進め方をわかりやすく整理します。

この記事の結論

故人に給与以外の所得や医療費控除などの申告事由があるときは、相続開始を知った日の翌日から4か月以内に準確定申告を行います。

更新日
2026-06-22
期限
死亡から4か月以内
対象者
個人事業・不動産・高額医療費控除など、確定申告事由のある故人の相続人
手続き先
故人の住所地を管轄する税務署
必要書類
準確定申告書、付表(相続人代表)、源泉徴収票、医療費控除・社会保険料控除等の証憑

編集方針

本記事は、法務省・国税庁・厚生労働省・日本年金機構・全国健康保険協会・各市区町村の公式情報を引用源として、死後ナビ編集部が中立的に整理しました。 記事内の数値・期限・必要書類は、ページ末尾の「参照した公式情報」に記載した一次情報をご確認のうえ、最終的な手続き判断は役所・法務局・税務署・弁護士・司法書士・税理士などの専門家に必ずご確認ください。

準確定申告とは

亡くなった年の1月1日から死亡日までの所得について、相続人が代わりに確定申告する制度です。通常の確定申告と異なり、期限は相続開始を知った日の翌日から4か月以内に短縮されます。

期限と法的根拠

準確定申告の期限は、所得税法第124条・第125条に基づき、相続人が「相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内」です。国税庁の準確定申告の案内(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm)でも同じ期限が示されています。年の途中(1月1日から3月15日まで)に前年分の確定申告をせずに亡くなった場合は、前年分も同じ4か月以内に申告します。

必要となる主なケース

  • 個人事業を営んでいた
  • 不動産所得・株式譲渡所得などがあった
  • 公的年金等の収入が400万円超
  • 高額の医療費控除を受けたい(還付になることがある)
  • 年末調整未済の給与所得がある

申告が不要なケース・還付になるケース

故人の状況・準確定申告・ポイントの対応表
故人の状況準確定申告ポイント
給与1か所のみ・年末調整済み原則不要他の所得がなければ申告不要
公的年金収入400万円以下+他所得20万円以下原則不要確定申告不要制度の範囲
事業・不動産・譲渡所得があった必要所得を集計して申告
年金・給与から源泉徴収+高額医療費した方が有利還付になる可能性

申告方法

  1. 故人の住所地を管轄する税務署を確認する
  2. 故人の源泉徴収票・控除証憑(医療費・社会保険料・生命保険料)を集める
  3. 準確定申告書と付表(相続人代表・各相続人の情報)を作成する
  4. 相続人全員の署名と本人確認書類を準備する
  5. 期限内に提出・納付(または還付請求)する

よくある失敗・注意点

  • 通常の確定申告(翌年3月15日)と同じ期限だと誤解し、4か月の期限を過ぎる
  • 医療費控除で還付になるのに申告せず、受け取れるはずの税金を逃す
  • 相続人が複数いるのに付表の連署・各人情報が漏れる

次にやること

よくある質問

全員が準確定申告をする必要がありますか
給与所得のみで源泉徴収済みなど、本人が確定申告をする必要がなかった場合は不要です。事業・不動産・年金以外の所得や、高額医療費控除を受ける場合に必要となります。
誰が提出しますか
相続人全員の連名で提出します。代表者を決めて、付表(死亡した者の準確定申告書付表)に各相続人の氏名・住所・相続分などを記載します。
期限を過ぎるとどうなりますか
延滞税・加算税がかかることがあります。一方で、医療費控除や源泉徴収された税金の還付を受けるための申告(還付申告)は、期限後でも一定期間内であれば可能なケースがあります。
還付になることはありますか
年金や給与から所得税が源泉徴収され、死亡日までの医療費控除・社会保険料控除などを適用すると納め過ぎになる場合は、準確定申告で還付を受けられることがあります。高額な医療費を支払っていたケースでは特に確認の価値があります。
納税が必要な場合の期限は
納付がある場合も、相続開始を知った日の翌日から4か月以内が期限です。納めた所得税は相続税の計算上、債務として控除できる場合があります。

出典

このページの更新日: 2026-06-22