故人のGoogleアカウント・Gmailはどうする|データ取得と閉鎖の公式手順
亡くなった家族のGoogleアカウント、Gmail、Googleフォト、YouTube、Google Play課金について、故人アカウント依頼とアカウント無効化管理ツールを整理します。
この記事の結論
Googleは故人アカウントについて、近親者や代理人からの閉鎖、資金、データ取得の依頼を審査すると案内しています。パスワード提供はできないため、公式フォームで依頼します。
- 更新日
- 2026-05-18
- 対象者
- 故人のGmail、Googleフォト、YouTube、Google Play課金を確認したい遺族
- 手続き先
- Googleアカウントヘルプ、Googleアカウント無効化管理ツール
- 必要書類
- 故人のGoogleアカウント情報、申請者の本人確認書類、死亡を確認できる書類、故人との関係または代理権を示す資料
編集方針
本記事は、法務省・国税庁・厚生労働省・日本年金機構・全国健康保険協会・各市区町村の公式情報を引用源として、死後ナビ編集部が中立的に整理しました。 記事内の数値・期限・必要書類は、ページ末尾の「参照した公式情報」に記載した一次情報をご確認のうえ、最終的な手続き判断は役所・法務局・税務署・弁護士・司法書士・税理士などの専門家に必ずご確認ください。
Googleアカウント整理の手順
- 故人のGmailアドレス、Android端末、Googleフォト、YouTube、Google Play課金の有無を確認する
- Googleの故人アカウント依頼フォーム(https://support.google.com/accounts/troubleshooter/6357590 )で、閉鎖・資金・データ取得のどれを依頼するか選ぶ
- 死亡を確認できる書類、申請者の本人確認、故人との関係が分かる資料を準備する(英語翻訳が必要になることがあるため公証翻訳の用意も検討)
- データ取得を希望する場合は、閉鎖依頼を先に出さず、Googleの審査結果を待つ
- YouTube PremiumやGoogle Play課金は、カード明細と有料メンバーシップ画面を別途確認する
- 2年経過の自動削除を避けたい場合は、削除前に申請を完了させる
Google が提供する4つの選択肢
| 選択肢 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| アカウント閉鎖 | 故人のGoogleアカウントを閉じる依頼 | 閉鎖後のデータ取得は不可能になるため最後に実施 |
| データ取得 | 一定の場合にアカウント内容の提供を依頼 | Googleの審査があり、必ず取得できるとは限らない |
| 資金の依頼 | Google Pay残高・Google Play残高・収益化アカウントの資金を依頼 | 対象や必要書類はGoogleの案内に従う |
| Inactive Account Manager | 本人が生前に設定する自動共有・削除機能 | 遺族が後から設定することはできない |
生前にできる: Inactive Account Manager(無効化管理ツール)の設定
Google公式(https://support.google.com/accounts/answer/3036546 )によれば、本人が生前に myaccount.google.com/inactive で「Inactive Account Manager」を設定しておくと、一定期間利用がない場合に最大10人の信頼できる連絡先に通知し、指定したGoogleサービスのデータを共有または完全削除できます。これが遺族にデータを残す唯一の公式ルートです。
IAM の設定手順(5ステップ)
- ログイン中のGoogleアカウントで myaccount.google.com/inactive にアクセス
- 「アカウントの停止期間」を設定(3か月・6か月・12か月・15か月・18か月から選択)
- 停止判定時の通知先(自分のリカバリ電話番号・予備メール)を確認
- 「信頼できる連絡先」を最大10人指定(各連絡先のメールアドレスと電話番号が必要、本人確認のため)
- 各連絡先に共有するGoogleサービスのデータタイプを選択(Blogger / Drive / Mail / Photos / YouTube 等)。連絡先ごとに異なるデータを共有可能
Google が「アクティビティ」と判定する行動
- Gmail でメールを読む・送る
- Google Drive を使う
- YouTube 動画を視聴する
- 写真を共有する(Google フォト)
- アプリをダウンロードする(Google Play)
- Google 検索を使う
- Sign in with Google で第三者サービスにサインインする
- Android デバイスのチェックイン
信頼できる連絡先に届く通知メール
停止期間に達した後、Googleから連絡先に自動送信されるメールには、本人が設定段階で書いた件名と本文、Googleの説明フッター、共有データのダウンロードリンクが含まれます。フッター例: 「{本人名} ({本人メール}) instructed Google to send you this mail automatically after {本人名} stopped using his account.」共有データの場合は、サービス一覧とダウンロードリンクが追加されます。
2年間使用しないと削除される (Inactive Google Account Policy)
Google公式(https://support.google.com/accounts/answer/12418290 )により、2023年12月1日から「個人Googleアカウントが2年間使用されない場合、Googleはそのアカウントとデータを削除する権利を保有する」ポリシーが運用されています。故人アカウントが該当する場合、削除前に Googleからの通知メールが届きますが、応答できないため遺族側で対応する必要があります。
2年削除の例外(アカウントが「アクティブ」とみなされる条件)
- Googleの商品・アプリ・サービス・サブスクの購入履歴が有効
- ギフトカードの残高がある
- 公開アプリ・ゲームを所有し、サブスクや課金が継続中
- Family Link で未成年アカウントを管理している
- デジタル商品(書籍・映画など)を購入済み
Google Takeout でデータをダウンロードする
アクセス権を得た後、Google Takeout(https://takeout.google.com/ )で Gmail・Drive・Photos・YouTube・Calendar など主要サービスのデータを ZIP 形式でエクスポートできます。データ量によっては数時間〜数日のエクスポート時間がかかり、ダウンロードリンクの有効期限は7日間です。家族のアカウントに直接移管する公式機能はないため、ダウンロード後にローカル保存 or 家族アカウントへの手動アップロードが必要です。
Google サービス別の死後の取扱い
| サービス | アカウント閉鎖時の挙動 | 遺族の対応 |
|---|---|---|
| Gmail | メールアドレス再利用不可・全メール削除 | Takeoutで .mbox 形式エクスポート |
| Google Drive | 共有ファイルへの故人アクセスが消える | 重要ファイルは事前にダウンロード |
| Google フォト | 写真・動画は削除 | Takeoutで一括ダウンロード |
| YouTube | アップロード動画・チャンネルは削除 | 削除前にダウンロード(オリジナル品質は不可) |
| Google Play 残高 | 残高は失われる可能性 | 資金請求フォームで返金交渉 |
| Android端末同期 | 端末位置情報・バックアップは消える | 端末は工場リセットで別アカウント再設定 |
| Google Calendar | カレンダー予定は削除 | Takeoutで .ics エクスポート |
| Google Pay | 残高は失われる | 資金請求フォームで返金交渉 |
| Sign in with Google | 全連携サービスへのログイン不可 | 各サービスでメール変更や新規登録が必要 |
Gmail・Googleフォトを確認する前の注意
Gmailには、金融機関、保険会社、サブスク、SNS、通販、クラウドストレージ、仕事関係の通知が集まっていることがあります。ただし、故人のメールを家族が読むことには、故人本人だけでなく送信者側のプライバシーも関係します。Googleがパスワード提供を行わない方針を示している以上、ログイン突破ではなく、必要性を整理して公式フォームで依頼するのが基本です。
GoogleフォトやGoogleドライブは、端末内写真とクラウド写真が一致しないことがあります。Android端末がロックされていても、別のパソコンやタブレットに同期されている場合、紙のアルバムやSDカードに保存されている場合もあります。アカウント閉鎖を急ぐ前に、残したい写真、削除したい公開動画、YouTube収益やGoogle Play残高の有無を確認します。
Googleアカウントは、多くのサービスのログイン先として使われます。Gmail、Googleフォト、YouTubeだけでなく、Android端末、Google Play課金、外部サービスのログインにも影響するため、閉鎖依頼は最後に回すのが安全です。
故人が仕事用Googleアカウントを使っていた場合、個人のGoogleアカウントとは管理者や契約主体が異なることがあります。勤務先、学校、団体アカウントは管理者へ確認します。
閉鎖依頼後に必要なメールを思い出すこともあるため、カード明細と郵便物を先に確認します。
迷う場合は閉鎖を急がず、依頼内容をデータ取得にするか家族で確認します。
関連リンク
- /procedure/digital-legacy/ でデジタル遺品ガイドの全体マップを見る
- /procedure/digital-legacy/apple-id/ でApple IDを確認する
- /procedure/digital-legacy/sns/ でLINE・X・Facebook等のSNSを確認する
- /procedure/digital-legacy/subscription/ でYouTube Premium・サブスクを確認する
- /procedure/digital-legacy/smartphone-password/ でAndroid端末のロック解除を確認する
- /procedure/credit-card/ でGoogleからの請求を確認する
- /checklist/ で死亡後手続きを整理する
よくある質問
- Googleは故人のパスワードを教えてくれますか
- Googleはパスワードやログイン情報を提供できないと案内しています。代わりに、近親者・代理人向けの公式申請フォーム(troubleshooter/6357590)から閉鎖・データ取得・資金の請求を依頼します。
- Gmailの中身は必ず取得できますか
- 一定の場合にコンテンツ提供があり得るとGoogle公式は案内していますが、Googleの審査判断になります。確実に取得したい場合は、本人が生前に Inactive Account Manager(無効化管理ツール)で信頼できる連絡先と共有データを指定しておく必要があります。
- アカウント閉鎖とデータ取得は同時に依頼できますか
- Googleは、アカウント閉鎖を選ぶと後で内容引渡しを処理できないため、内容取得依頼がある場合は完了を待つよう案内しています。順序は「データ取得依頼 → 取得完了確認 → 閉鎖依頼」が安全です。
- アカウント無効化管理ツール(IAM)とは何ですか
- 本人が生前に myaccount.google.com/inactive で設定する公式機能で、一定期間(3〜18か月)利用がない場合に、最大10人の信頼できる連絡先に通知し、Gmail・Drive・YouTube等のデータを共有または削除する設定です。連絡先には電話番号が必要(本人確認のため)。
- 故人のGoogleアカウントは放置すると削除されますか
- はい。Googleは2023年12月から「Inactive Google Account Policy」を運用しており、2年間使用されない個人Googleアカウントは削除対象になります。削除前にメール通知がありますが、故人はそれに応答できないため、遺族がデータ取得を希望する場合は2年以内に申請するか、削除を待つかを判断する必要があります。
- YouTube Premiumの請求も同じですか
- YouTube Premiumの解約はYouTubeの有料メンバーシップ管理が入口です。詳細は /procedure/digital-legacy/subscription/ の記事で確認します。
- 故人のGoogleフォトを家族のアカウントにまとめて移したい
- 公式の Google データエクスポート(Takeout)で写真をダウンロードできますが、故人アカウントへのログインが必要なため、IAMで生前指定されているか、公式申請でアクセス権を得ている必要があります。家族のアカウントに直接移管する公式機能はないため、ダウンロード→家族アカウントへ手動アップロードになります。
- 故人が会社や学校のGoogle Workspaceアカウントを使っていた場合は
- Inactive Account Manager は個人Googleアカウントが対象で、勤務先・学校・組織が管理するGoogle Workspace アカウントは対象外です。組織アカウントの取扱いは管理者(IT部門・学校事務局)に問い合わせる必要があります。
出典
- Submit a request regarding a deceased user's account(Google)確認日: 2026-05-18
- Inactive Account Manager(Google)確認日: 2026-05-18ログインが必要な公式設定ページ
- About Inactive Account Manager(Google)確認日: 2026-05-18IAMの仕様(最大10人指定、停止期間3-18か月、信頼連絡先電話番号必須)
- Inactive Google Account Policy(Google)確認日: 2026-05-182023年12月1日施行、2年間未使用で削除対象
このページの更新日: 2026-05-18